リンパ操法
2024年05月10日
リンパの流れを良くする
血液は心臓をスタート地点とするなら、左心室から大動脈を通って脳や、全身の筋肉、内臓細胞へ酸素と栄養素を届け、届け終えた血液は毛細血管を利用して静脈へ戻ります。その際に戻り切れなかった水分を組織液といい、いわば全身の細胞はこの組織液の中に浸っている状態とも言えます。この組織液の一部が再び毛細リンパ管に引き込まれ、リンパ液となります。組織液には細胞から出た老廃物や細菌、ウイルスなどの異物が沢山含まれており、それらも一緒にリンパ管に取り込まれます。
毛細リンパ管に取り込まれたリンパ液は、そら豆のような形をしたリンパ節と呼ばれる節を通過しながら何度も合流を繰り返し、静脈への道を求めて進んで行きます。リンパ節には、リンパ球、マクロファージなどの免疫細胞が集まっており、多くは白血球の仲間です。白血球自体は血液に含まれており、血液を通じて全身を異物から守るためにパトロールしているのですが、リンパ球は、リンパ管の中を流れながら全身を巡り、細菌や有害物質に備えています。異物の侵入を確認するとリンパ節ではこれらの異物を血液循環系へ侵入するのを防ぐべく、免疫細胞が戦います。免疫細胞が異物を攻撃し、破壊し、食べ尽してくれることにより、リンパ液はきれいな液体となっていくのです。
例えば、のどの奥にある扁桃腺が、リンパ節の一つです。風邪をひいて腫れることがありますが、これは、扁桃腺の中でリンパ球が増えて細菌と戦っているために起きた現象です。
また数千にも及ぶリンパ節を通過しながら心臓の右心房へと戻る道を辿ります。これらの毛細リンパ管に取り込まれたリンパ液が、リンパ節やリンパ管を通過しながら最後の静脈へと合流する一連の流れをリンパ系と言います。
リンパ系の役割 として
- 動脈を通じて流れてきた血液が、酸素と栄養を送りとどけて役目を終えた血液の中で、毛細血管を通じて静脈へ戻れなかった水分(組織液)をリンパ管に集め静脈へ戻す
- 免疫反応の中核として、リンパ球が自己と非自己を学び、的確な指令を出して外敵から身体を守る。
- 小腸の内壁にある腸のリンパ管に吸収された脂肪分を静脈まで運ぶ。
- リンパ節内の免疫細胞が、タンパク質、細菌やウイルス、細胞の代謝から生じた老廃物などを攻撃、死滅させて食べ尽くす。
最終的にはきれいな状態で静脈へ戻っていく。リンパ系は体の下水道、浄水場のような存在と言われいます。
岩﨑整体・整骨院のリンパ操法はソフトな手技でリラックスした状態でお体を緩めリンパの流れが滞っているところを改善させます。
文責 柔道整復師 岩﨑洋治